負けなし

エメリヤーエンコ・ヒョードル選手の戦績~勝率9割は超える!?

人類最強の男と称されるエメリヤーエンコ・ヒョードル。彼の戦績はどれほどだったのでしょう。

実は試合に負けることはあるし、常に楽勝をしているというわけではありません。ヒョードル選手の戦績について簡単にまとめてみました。

◆総合格闘家としてのヒョードルの戦績

人類最強の男ヒョードル。

彼のニックネームは物凄いものを感じさせますが、じゃあ負けなかったかといったらそういうわけではありません。

総合格闘家としてのヒョードルの戦績は36勝4敗1ノーコンテストです。しかも8試合は判定までもつれています。つまり強いには強いけど誰も手がつけられないと言う感じではありませんでした。

言ってみれば相撲界の白鵬の方が勝率は良かったと言えるかもしれません。

とはいえヒョードルが総合格闘家人生で凄かったのは2000年から2010年まで無敗を誇っていたということです。しかもその間の相手はアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、藤田和之、小川直也、ミルコ・クロコップ、マーク・ハントと言ったまさに世界最高峰の格闘家たちです。相手が超一流の中でのこの戦績! 蓋を開けてみたらやはり「人類最強の男」がつけられたのは納得がいきますね。

◆ヒョードルがすごいのは総合格闘技だけじゃない!

人類最強の男なんて言ったら、他の競技をしているものが「ちょっと待った」と手を挙げたくなることでしょう。

しかしヒョードルが行っていたのは総合格闘技だけじゃありません。むしろ柔道、サンボが基盤になっての総合格闘技です。

柔道に関して言えば1996年全ロシア柔道選手権大会、1997年ロシア国際トーナメントに優勝を果たし、1998年全ロシア柔道選手権、1999年ロシア国際柔道選手主権、1999年ブルガリア国際柔道選手権でそれぞれ3位になっています。

コンバットサンボの世界選手権では何度も優勝をしていて、サンボ界ではまさに敵なしだったという状態です。

これらの格闘技の戦績を合わせたら優に勝率9割は超えているでしょう。

しかも強い人というのは相手がその人相手にピークを持ってくるのでただの1勝よりも重みがあります。それを加味してのこの戦績はまさに神がかっているとしか言いようがありませんね。

◆ヒョードルの戦績の裏にあるもの

柔道がめちゃくちゃ強い、コンバットサンボでは世界をとれる、打撃でもノックアウトできるキレとパワーを持っている。それでもそれだけではここまでの戦績は残せなかったでしょう。ヒョードルの中の人間力と言うのも、戦績を形成する要素だったのではないかと私は思います。

リングスではいつも手を焼く外国人格闘家に対し(契約に関してだの待遇に対してだの日本人より扱いづらい)ヒョードルは大物であったにもかかわらずそこまで手がかからなかったと言われているし、弟がマフィアに入ってしまった時には馬乗りになって弟をボコボコにし、力づくで辞めさせたというエピソードもあります。

曲がったことが大嫌いと言う人間が強いとは言い切れませんが、そういった自分の中にある確固たる信念というものがこの戦績を左右しているのではないかと思います。